この度ROD GALLERYでは濱口健の個展を開催いたします。
 
本展は濱口健にとってROD GALLERYグループ展に続き、2度目の展覧会です。
 
1972年長崎県生まれの濱口健は多摩美術大学にて日本画を学び1997年に卒業しました。
 
個展・グループ展を問わず精力的に参加し、数多の作品を制作発表し続け現在に至ります。
 


何処から何処がどう違って、何と何に境目が生じるのか。
実はあるのは“境界”とか“境界線“という言葉だけ、だったりして。
それで何か問題があるのか。いや、ないような。あるような。
 
濱口 健


モザイク模様で作られた肖像やセクシャルなイメージ等の作品を拝見し、
その小さく切った紙を細やかに貼り付けた工芸的手法と、描かれたイメージのギャップともとれるアンバランスさに、
作者の意図や作品の方向性がどこに向かっているのか見当もつかずなんて素敵なんだろうと感じた。
 
このデジタル時代に小さな紙を切り貼りし、ポルノのようなイメージを表現するその方向性の自分軸はぐんぐん独自の道を作っていく。
鑑賞者軸の作品が蔓延するこの時代で、ごく自然に高度な技量と俗世的な図像を合わせた独特なバランスで自分の道を歩んでいる。
 
個展タイトルである「境界」はあらゆるものを隔てる一線のことを指すが、
濱口さんの作品はそうしたものをとっくに越えて、あるいは気にもとめずに飄々と美術と消費社会の間に持ち前の筆さばきで
グラデーションを描いてみせてくれているようだ。

RODGALLERY ディレクター 藤田 つぐみ


 
濱口健の個性が光る本展覧会をぜひご高覧いただけると幸いです。
 
▶︎展覧会名
濱口健 個展「境界線」
 
▶︎開催期間
2023.05.05 - 2023.05.22
 
▶︎アーティスト
濱口 健
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