2025年最後を彩る12月の展示では、内海紗英子/漆、里美穂/絵画、山野実優/陶芸、日置芽衣/七宝 によるグループ展「Snow Altar-雪の祭壇-」を開催します。
 
キリスト教の思想及びモチーフを漆によって表現する内海紗英子、糸や植物の有機的な連なり、広がりを静寂の中に丁寧に描き起こす里美穂、風や花を連想する紋様の反復を、作家独自の絵付けと焼成により陶器制作する山野実優、菓子をモチーフに七宝にその風合いや愛らしさを昇華させる日置芽衣。
 
彼女達に共通する点は、それぞれの制作分野で慣習的に用いられてきた題材や技法にとらわれず、強いオリジナリティを持っている点、そしてその表現方法が非常にデリケートで美しいものであるという部分に見出すことができます。
 
「冬の祭壇」をテーマにした本展では、祭壇に飾られるようなゴブレットやお供物のモチーフ、祈りをテーマにした作品などが並びます。雪の結晶のように繊細で美しい作品群を、ぜひご高覧くださいませ。
 
RODGALLERYディレクター
藤田つぐみ
 


 
「めぐみ」をキーワードに、主に漆芸における加飾(装飾領域)での制作を行っている。
 
めぐみとは「人に祝福を与えられる要素」であると捉え、装飾領域を主とした作品とすることでその輝きを際立たせたいと考えている。

制作における装飾の文様やイメージは、自身が幼少期よりキリスト教会に通っていた経験から西洋的な流れを汲んだ雰囲気に影響を受けている。
 
内海 紗英子

 


 
「雪」と聞くと、白さ、静けさ、寒さを思い出す。
 
でも寒さの中には、不思議な温かさがある。
 
雪が解けて春がくるように、雪は目覚めを連れてくる。
 
争いの絶えない世界にも、いつか雪解けが訪れるよう、
 
願いを込めて今日も描く。
 
里美 穂
 


 
お菓子をモチーフにした、七宝焼のジュエリーや作品を制作。

七宝焼を用いた「おいしそう」な表現は、見る人や着用者の記憶や思い出に寄り添い、手に取った瞬間から誰かとの会話がはじまるような、ささやかな幸せを届けたい。
 
日置 芽衣
 


 
陶芸作品に研磨技法を用いるという独自の陶芸技法を用いて作品制作を行っている。

芸術に関わりがある人も、関わりが無い人にも、美術作品としての目新しさや驚きを提供すると同時に、普段使いできるものとして、作品の柔らかな色味や形から日々の彩りや癒しを与えれるような、アート(美術)とクラフト(工芸)の両立する作品を目指している。
 
山野 実優
 


 
▶︎展覧会名
「Snow Altar」
 
▶︎開催期間
2025.12.5(金) - 12.22(月)
※会期中火-木曜休廊
※11:00 - 19:00まで
 
▶︎アーティスト
内海 紗英子(うつみ さえこ)
里美 穂(さとみ すい)
日置 芽衣(ひおき めい)
山野 実優(やまの みゆう)
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