この度ROD GALLERYでは小川泰の個展を開催いたします。
本展は小川にとってRODGALLERYでは初の個展です。
詳細は下記をご覧ください。
感覚と感性を感情的に。
右脳は一般的にひらめきやイメージ、感性など芸術に関わる機能を司り、左脳は言語、計算、論理、理屈といった理性的で論理的思考を司ると言われています。
バイク事故から絵を描き始めて10年。
構築された物が絵画だと考え極力感性を排除した人間味のないロジカルなシステムで左脳を使った制作をしてきました。
そうして出来上がったシステムは、あらかじめ設定した解答に向かっていくようなもので10年も経つと形骸化し空洞化します。
これまで感覚や感性などに頼った、その人にしか出来ない表現などというものをこれっぽっちも信用してきませんでした。
私の作品は子どもの頃に描いていたような落書きを再構成しています。
今回は再構成するシステムではなく、原点に立ち戻って落書きを描いていたころの感性を取り戻したいと思いました。
感性なんて信じない。そう頑なに思ってきましたが右脳を解放し、絵を描く喜びを思い起こしたいと思います。
感覚と感性を感情的に、右脳を開発する事にします。
小川 泰
二次元の中にどのように空間を構成するかというテーマは絵画の歴史のなかで繰り返し語られてきた。
透視図法や空気遠近法によって平面の中に空間が生み出された。
それは絵画空間を統制し、より自然に見せるための試みでもあった。
それに対して小川さんの絵画空間は乗り物酔いのような目眩の中で感じる空間であるように感じる。
地面に足がついている感覚の希薄さ、左右天地の曖昧さのなかで揺らめいている。
昔、デパートの屋上にエアドームがあった。
中に入るとモーターか何かのエアーが吹き込まれる音が響き、ビニールの匂いがしていた。
同じ空間の中でトランポリンのように弾む地面の上で子どもたちはそれぞれ夢中で飛び跳ねて遊んでいた。
エアブラシとコラージュで構成された絵画空間は、記憶の奥のそんな遊びを思い出す。
絵の中に入って、もう一度知らない子どもたちに混じり、跳ねてひっくりかえって酔ってみたい。
小川泰個展「右脳の能」
▶︎開催期間
2023.10.06 - 2023.10.23
▶︎オープニングレセプション
2023.10.07
17:00-
▶︎アーティスト
小川 泰
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